
こちらではお久しぶりです。
放置しており申し訳ありません、本当は記録を残す意味でもこまめに書いておきたいところなのですが元来無精なものでつい遠ざかってしまっておりました。
そんな放置していたブログを今回なぜ書いたかというと、北大総合博物館にて開催中の企画展『ホネボラ作 推し標本展』に先日お邪魔し、写真もたくさん撮影してきたのですが、単純に骨などの標本が苦手というかたや、あるいは亡くなった動物をそうやって残す(遺す)ことに抵抗があるというかたもいらっしゃるでしょうから、X(Twitter)のようなSNSにいきなり写真を載せるのも配慮に欠けるかなと思った次第です(センシティブ設定にするという手段もありますが)。
というわけなので、見たくないというかたはこの先には進まずそっと閉じてください。
一方で、事前の個人的予想とは異なり案外動物園由来の個体が多く展示されていて、しかも名前までわかるものもいくつかあって、姿かたちは変われど会える機会があるなら会っておきたいというファンのかたもたくさんいるでしょうから、誰々の標本がありましたよとお伝えしたい気持ちもあり開催が終了する前に書いておくべきだと思い書くことにしました。
前置きが長くなりましたが、それでは以下に写真が出てきます。どうぞ。
このイラスト手描きなのかな?これもすごい。字もきれいだし。
キリンのオスとメスの頭骨。こちらは誰かわかりません。
オスのアップ。オスのキリンは成長すると頭がゴツゴツしてきますが骨自体がゴツゴツ化するのですね。
これを知ったうえで改めて生きているキリンを観察すると面白いと思います。
カンガルー。有袋類特有の袋骨がポイント。そんなところに骨があったとは。
シマウマの全身の皮です。シマウマの皮をこうして広げて見る機会というのもそうそう無いかと思います。
さてこのシマウマ、こちらへは5年前に円山動物園から来たとスタッフさん。
しかし円山動物園で5年前に亡くなったシマウマはいません。
となると10年前に亡くなった飛馬(ひゅうま)かスモモが動物園で保管されていて5年前に来たのか?
しかしどちらとも縞模様が一致しませんでした。
そうして過去の写真を探しているときに、シンゴという個体がいたことも知りました。
そしてそのシンゴと模様が一致するように見えました。
シンゴは2009年に亡くなり、当時北大で解剖されています。
それがなぜ5年前に再び動物園から来たというのかはちょっとわかりません。
こちらはレッサーパンダの毛皮です。これや先ほどのシマウマなど、触れてよいものもたくさんありました(ダメなものもあります)。
これは誰なのか、最近のではないのでセイタではなさそうです。となるとギンあたりでしょうか。未確定です。
オオカミの頭骨(レプリカ)はジェイと教えていただきました。
こちらと同じものがミュージアムショップで販売されていたようですが帰りの時間が無く立ち寄れなかったので知りませんでした。
エゾユキウサギ。状態が良くなかったということで、例の逸走個体でしょうか。
(ただしウサギは誕生も死亡も発表されません、繁殖制限によりこの1~2年は産まれていないはずですが毎年数頭の死亡はあります)
なお、これを含めて頭上に展示されているものも多くありました。見落としのないように。
壁にはカメ。カメの標本って独特ですね。1頭丸ごと標本になっているけど剥製ともまた違うし。
マレーガビアル(ガビアルモドキ)は今年の1月立て続けに亡くなった2頭です。
頭骨と下半身(?)はそれぞれ別の個体です。
皮ごと残されていてとても良い感じです。
頭骨だけ見てもガビアルってどんな動物なのか想像つきにくいから生前の写真も展示したかったとスタッフさん。
また、来年以降もこの企画展は開催する方向で考えているそうで、そのときはもしかしたらいろんな動物たちが生前の写真付きで展示されるかもしれませんね。
ではこちらの頭骨たくさんのコーナー。
上段はカバのドンとザン親子が並んでいます。
ザン好きのかたがくちの中も開けて見せてもらっていましたよ。
(こちらはさわれないのでスタッフさんの対応になります)
中段にはヒグマ、ホッキョクグマ、アムールトラ、ヒョウ、ライオン。
HoUMVC の下の数字が大きいほど新しいのですが、小さい数字でも空きが出た場合など新しいものが使われることもあるので断定はできません。
しかしヒグマとヒョウは古いものとみてよさそうです。
ヒョウってペルシャヒョウかな?円山では最後の個体「ヤヤ」が2009年に亡くなっていますね(これがヤヤかは不明)。
ヒグマは栄子、ハナグロあたりの可能性があるでしょうか。しかし必ずしも円山動物園から来ている個体ばかりではないので(このコーナーの右隣にはトナカイもありました)、こちらも確定はできません。
ホッキョクグマはデナリ。同じ会場であったホッキョクグマ展ぶりの再会です。
アムールトラはハッキリそうだとは言えないですがアイの可能性が高いです。
ライオンはリッキーです。書いてあるとおり歯がきれいに残っていますね。
下段はゼニガタアザラシ、チンパンジー、ライオンの上顎、鼻周辺の剥製。
ゼニガタアザラシも古そうです。数字から予想するとちはるよりもっと前ではないかと思います。
ルマンドのような鼻の骨だからと実物のルマンドも展示するユーモアさ。
チンパンジーにはタグが付いていました。
P.381 チンパンジ♂ 73.10.4 とあります。書き直しているのでわかりにくいですがたぶん7です。
P.が何を表すのかはわかりませんが、年月日は死亡日でしょうか。
GAINのデータベースによれば該当するのはタビという個体ですね。ただしこれも確定とは言えないかと思います(円山とは限らないので)。
こちらもリッキーです。生前の写真↓
ドンの舌、陰茎、咽頭。これも頭上にぶら下がっています。
こぐま(野生)の剥製。これ3階のどこかの部屋にいたやつかな?
生体ではなかなかできないマクロ撮影で爪のどアップ。
他にも撮影しきれていない標本がまだあります。
会期は4/13までですが、スタッフ不在時は近くで見ることができません。
本日以降では
4月 5日(土)
4月 6日(日)
4月 9日(水)
4月12日(土)
4月13日(日)
全日10:30~15:00の予定
がスタッフ在室予定となっています。
この日にち、時間に訪れることをおすすめします。
訪問日 2025/4/2
北大総合博物館『ホネボラ作 推し標本展』